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詩と創作・思索のひろば

ドキドキギュンギュンダイアリーです!!!

人前で話す

これはおれのための記録なので、ソーシャルなほうの感想はこちらをご覧ください: YAPC::Asia 2012 に参加して発表してきました #yapcasia - NaN days - subtech

今回の YAPC::Asia 2012 で、自分としては初めて、正式なスピーカーとして登壇した(かっこいい)。去年の YAPC で話をしたのはスイーツエリアというところで、言ったらオマケ的立ち位置だったので、今回トークが採用されて、しかもメインホールで、タイムテーブルに見たことある人しかいないというのが、ヤバイと思って、嬉しかったのだけれど、同時にかなりびびってしまった。

自分は人前で話すことがものすごく苦手というか、嫌い(というのも、過去に何度か恥をかいた覚えがあるから)なので、トークが受理されるということは、つまりこれが終わるまでは暗く苦しい生活がはじまるということで、日常、ふとした瞬間に、たとえば、話や資料が拙くて聴衆がシーンとしているようなところを想像して、気分が沈んでしまい、それならふつうに考えて準備をしっかりすればいいだろうってのは分かっているんだけど、暗い考えに頭が支配されているときには自由な考えが浮かんでくることもなく、実装しておきたいこととか、調べておきたいようなことに手を動かすことがどうしてもできなくなってしまう。それで、今日も何もしなかったと思って、だめだったという思いだけを抱いて寝る、というような日々が続くことになる。

それで嫌だ嫌だ、と言っていると、それなら応募しなけりゃいいじゃん、と言われるのだけど、いやまったくその通り、なにも好きこのんでこんな心境になりたくはないのだけれど、もともと自分は人に存在を認知されていないという危機意識のようなものがある。せいぜい偶にブログを書いたりして、それにブックマークがついたとしても、だからといって自分の人格そのものが認められているわけではなく、じっさいに何かの勉強会の、懇親会に行ってみたとしても、とうぜん誰かが話しかけてくれるわけもなく、かといって自分から誰かに話をするというようなことはできないので、いわゆるぼっち状態で突っ立っていて、帰ってから、こんなことなら行くんじゃなかったと思いながら寝る。みたいなことは、もうわざわざ経験したくないというのは毎回思うわけで、それならば、話をする側になってしまえば、かならず何人かの目前には立つわけだし、せめて話をしている間は存在していることになるので、それをしなくてはならない、するしかない、という結論にいつもなる。

とくに YAPC のように、国内で最大、というイベントに関しては、その場に立てるだけで価値がある(と勝手に思う)。2年前のときには、応募したいけどしたくない、と迷うなか、しないという選択を採り、その結果ずっとクヨクヨするというような生活を送っていたので、去年や今年は、とにかくサブミットだけはしよう、あとは知るか、といういわば自棄の精神でボタンを押した。今年は、去年アブストラクトが適当すぎて本トークを落ちたという経緯もあり、アブストラクトをちゃんと書いており、送信しただけでもかなり疲れた。


準備期間は大変で、去年のときもそうだったのだけど、本番のひと月前くらいから、つまり9月いっぱいは、頭にそのことばかり考えるようになってしまって、週末や終業後に何かしら進めておこうと思うけれど、気持ちの暗さに、ほとんど何もできず、失意のまま、明日は頑張れるかもしれないと思って、寝る。

発表の一週間前くらいになるといよいよ緊張してきて、手がどんどん重くなるのだけれど、なんとか気分を作って作業を進める、というような風になる。今回、自分を素面の自分と酔っ払った自分に分割し、素面のときに簡単なアウトラインなりロードマップを作り、作業を細かく分割しておいて、酒を飲んでからそれに従って単純作業を進める、という風にやったのだけど、これは悪くない方法だったと思う。

緊張をほぐす方法、というのは未だに自分の中で確立していなくて、せいぜい、体を動かすとか、人と雑談をするとかしかないのだけれど、今回は、直前30分くらいになってくると、なぜか緊張を感じなくなった。たぶんそれまでに緊張しすぎていて、糸が切れたんだと思う。直前に案内された控室的なところがあまりに緊張を誘いすぎたのも、かえってよかったのかもしれない。

そういえばスピーカーノートにいろいろとカンペを書き込んでたんだけど、本番やってみると画面に出ていないのに途中で気づいてびっくりした。それでもまあ焦らずにできたのは、やっぱり練習をしておいたのがよかったんだと思う。ちなみに練習も、素面ではできないと分かっていたので、眠たそうな同僚を相手に、酒を飲んでからやった(彼には去年も相手してもらった)。

よい話をする/作る技術というものは、いろいろとコツがあるのだろうと思うけれど、やはり自分の話す内容にじゅうぶんな自信を持つというのが大事で、そのためには自分が突貫で作ったモジュールを独りでプレゼンするとかではなく、仲間(同僚なりなんなり)にすでにある程度認められていること/ものについて語るのがよいのだと思う。

テク的なところだと、とにかく準備をしっかりしておくこと、プレゼン資料を作る前に話の筋を考えておくこと、ソラでも話せるくらいのつもりでいること(これは出社中とかにでもできる、嫌でも思い出してしまうのでそのついでに復習する)が大事そうなことが分かった。あとウケを狙わないこと。

パブリックスピーカーの告白 ―効果的な講演、プレゼンテーション、講義への心構えと話し方

パブリックスピーカーの告白 ―効果的な講演、プレゼンテーション、講義への心構えと話し方

これは去年のときに読んだ本だが、しっかり準備しろ(聴衆の人数×話す時間くらいの時間はかけろ)、というのと、会場を予め見ておくとよい、というくらいしか覚えてない。でもそれだけは覚えてる。最後に失敗談集みたいなのが載ってるけど、これは特に役に立たなかった。なんでかと考えると、自分が恐れるのは、まっとうな講演と、言葉にできるほどの失敗との間にある、微妙な、情けなくてみじめなものだったからだ。


まあ、この時期は、YAPC 以外のプレッシャーが少なかったのが幸運だった。他の人を見てみると別なことと掛け持ちでやってるので、自分なら無理だったろうと思う。何もなくても辛かったのだし。

とはいえ、人は喉もと過ぎれば熱さを忘れ、