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はてなの3代目CTOに就任しました

はてな退職の辞 - stanaka's blog にある通り、id:stanaka の引退に伴い、2016年8月1日付で私の勤務する株式会社はてなのCTOに就任いたしました。初代のはてなCTOが id:naoya でしたので、3代目のCTOということになります。

はてなで働きはじめたのは2006年、アルバイトの学生としてでした。まだはてなの本社が東京にあったころの話です。もともとはてなはユーザとして使っていて、すごいエンジニアが面白いものを作っている憧れの会社だったのを覚えています。入社すると社内で使っているグループウェア(はてなグループ)のメンバーにしてもらいましたが、そのグループ日記やキーワードにそれまでのはてなのサービスづくりにまつわる議論ほかもろもろのログが残っていて、全てにアクセスすることができたのは印象に強く残る経験でした。

はてなが京都に本社を移転した2008年より正社員として働きはじめました。これまで、うごメモはてな、はてなランド、はてなブログ、Mackerel、その他大小さまざまのサービスにアプリケーションエンジニアとして関わり、その間はてなにおけるサービスの設計や開発フローが進化してゆくのを目の当たりにしてきました。2012年からはチーフエンジニアとなり、プログラムを書くかたわら、エンジニアの採用・教育・評価などに関わっています。それから気づけばエンジニアの数は倍増していて、かつてとはエンジニア組織内外の力学とか、コミュニケーションのあり方が変わってきているのを感じます。

id:stanaka とは、新卒のころ、うごメモはてなの開発の際に一緒に仕事をする機会がありました。開発環境セットアップからミドルウェアの選定までいろいろな面で技術的な判断と実作業をされていて、当時から頼れるお兄さん的存在に見ていたことを思い出します。最近では私が Mackerel のディレクターをしていた際、プロデューサーおよび創案者としてサポートしてもらい、新しいプロダクトをともに作り上げる経験も積ませてもらいました。

アルバイトを含めると10年間はてなという組織の中にいて、その変化を見てきたことになります。エンジニアの数は10人から40人、社員全体なら100人にまで成長し、はてなのテクノロジー企業としての主戦場もウェブだけにはとどまらなくなってきました。組織構造も試行錯誤の中いろいろと進化を遂げてきましたが、いっぽうで変わらなかった良い点もたくさんあります。

その中のひとつで気に入っているのが、エンジニア的な美徳のひとつでもあると思いますが、我々は技術的・知的に誠実であるべきであるという考え方です。初代社長の id:jkondo 以下、会社の最初期からはじまった(のであろう)この態度が会社全体に浸透していることはつねづね強く実感することですが、こういった文化が今も存続していることは必然的なようにも、ただ運が良かったようにも思います。はてなという会社が持つ良き文化をこれからの成長にあっても維持し増大させていくために、エンジニア側の視点から貢献していくのがCTOとしての仕事のひとつになると思っています。また前任の id:stanaka が Mackerel で会社の新しい事業を拓いていったように、技術の分野からビジネスに貢献することもゆくゆくは目指していきたいと思っています。当面は引き継ぎを行いつつ、チーフエンジニアとして携わっていたエンジニア向けの教育と社内の情報共有の強化をいっそう進めていくつもりです。

CTOという仕事は自分にとっては未知の分野であり、大きなチャレンジになると思います。今後とも、はてなとはてなのエンジニアをよろしくお願いいたします。

はてなで一緒に働きませんか?